日常健康チェック
アルコール性肝障害
アルコール性肝障害とは?
肝炎とはその名の通り肝臓に起きる炎症で「アルコール性肝障害」もそのひとつです。肝炎の原因はアルコール、ウィルス、薬物、などがあります。このほか自己免疫や胆道疾患による肝炎もあります。アルコール性肝障害とはアルコール性飲料の慢性過剰摂取によって生ずる、肝臓の細胞障害で、 脂肪肝に始まり、より重症型のアルコール性肝炎、さらに終末的な肝硬変に至ります。
脂肪肝は、通常1日アルコール60~80g以上(日本酒に換算して3~4合以上)であれば、発生する可能性が高いといわれます。
1日100~120g以上のアルコール飲酒が長期間(10年~15年以上)にわたると肝硬変を発生するといわれます。
アルコール性肝炎は、慢性飲酒にさらに酒量の増加が続いたときに肝細胞が激しい炎症により変性し、時に重症化するといわれます。
日本では、アルコール性肝障害にC型肝炎の合併が多く、特に大酒飲みの肝がんは高率(約80%)です。
どんな症状ですか?
肝障害・肝炎はどれも似た症状を持ちます。
アルコール性肝炎では黄疸、強い倦怠感、腹痛、下痢、発熱などの症状が多く、進行すると肝臓の腫れ、腹水、浮腫などが見られます。
どんな治療法がありますか?
専門の医師のもとをたずねてください。医師の指導により”断酒”か”節酒”を自己強制するしか、よい治療法はありません。
“断酒””節酒”が一時的に出来ても又大量飲酒に戻ってしまう人がいます。これをアルコール依存症といいます。強い意志で断酒・節酒指導を受けてください。
治療は入院が必要で、安静、高蛋白、・高カロリー食、水・電解質の補正が中心で”断酒”は当然のことです。
なんとしてもアルコール依存に対する治療・指導を不屈の精神をもって克服することです。 肝臓変性の進行程度により、薬物治療も行われますが、ほとんどが対症療法です。
予防法は?
とにもかくにも、”断酒””節酒”につきます。後は適度な運動と十分な休養、バランスのとれた栄養摂取です。