日常健康チェック
糖尿病の話
糖尿病とは?
すい臓から体にとってとても重要な働きをする”インスリン”というホルモンが分泌されいます。”インスリン”は、吸収された栄養素の中の糖分を燃やしてエネルギーにする働きがあるのです。日本人に多い「インスリン非依存型糖尿病」というのはいろいろな原因でこの「インスリン」が不足したり、うまく利用されないために身体の中に糖分が残って起る病気です。 “インスリン”は糖分だけでなく、タンパク質や脂肪をうまく利用ためにも必要なのです。
ほっておくとどうなるか?
糖尿病になると、さまざまな合併症が起ってきます。急に起る合併症としては、昏睡があります。老人に多いのですが、風邪などの感染症をきっかけとする場合もあります。慢性の合併症としては、目の障害(白内障や網膜症)、神経の障害(神経痛や手足のしびれ、手足の感覚がなくなる)、腎臓の障害(糖尿病性腎症)、生殖器の障害(インポテンツ)、泌尿器の障害(尿が出にくい)や、更に動脈硬化や心筋梗塞の危険性もあります。
治療の方法は?
糖尿病の治療は1.食事療法 2.運動療法 3.薬物療法のトロイカ体制で行われます。食事療法と運動療法をしっかりしてもうまくコントロール出来ない場合は、薬物療法が行われます。まずは、食事療法と運動療法が肝心というわけです。
使われるくすりは?
食事療法と運動療法でうまくコントロールが出来ない場合に薬物療法が行われます。 インスリン依存性糖尿病”は”インスリン”が作られないわけですから、薬物療法が最初から適応になります。もうひとつのくすりは、すい臓を刺激して”インスリン”を出させる経口血糖降下剤です。 最近では、合併症の予防もしくは進行を遅らせるくすりも開発され、使われています。 1、経口血糖降下剤 2.インスリン製剤 3.糖吸収抑制剤 4.合併症のくすりなどが使われます。
インスリンの自己注射
インスリン製剤”は今のところ注射しかありません。 血糖降下作用や作用の持続時間などにより、いろんな製剤がありますが、医師の指示により家庭や職場さらに旅行先などでも自己注射することが出来ます。 インスリン製剤”も処方せんがあれば保険薬局でも調剤してもらえます。 正しい食事療法、適度な運動療法、正確な薬物療法により快適な日常生活が送られる時代になりました。 医師、薬剤師、栄養士さん等の指示を守れば正常人と変らない生活が可能です。
低血糖に注意
糖尿病の治療の中で、もっとも怖いものの一つはくすりによる低血糖です。 食事が出来なかったり、運動をしすぎたり、お酒を飲みすぎたときなどに出やすいので日頃から注意して下さい。 低血糖症状としては主なものとして、目のかすみ、昏睡、痙攣、失神、寒気、震え、発汗、眠気などがあります。万一低血糖が起きたら、砂糖またはブドウ糖をすぐに服用して下さい。 くすりの種類によっては砂糖では効かない場合がありますので、ご自分が使用しているくすりの名前はぜひ医師、薬剤師から聞いておき家族の方にも伝えておくと安心です。そんなとき「お薬手帳」を持っていると便利です。