日常健康チェック
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎という病名は1960年にザルツバーガーというアメリカの医師によって初めて日本に紹介されました。 この病気の原因はいまだに明確には判っていません。原因は一つだけでなく、いろいろな要因が重なり合っておこるアレルギー疾患であると言えます。 食事、環境、感染、ストレスなどなんらかの刺激によって「皮膚が痒くなる」病気です。
このほかの症状は、
- 乳児期
ジクジク、発赤、かさぶた。 - 幼・小児期
乾燥性(カサカサ)、鳥肌様、冬に悪化、類苔癬型、肘窩(内側)、膝窩(内側)に多い苔癬化、丘疹等です。 - 成人・幼小児のころから引続く頑固なタイプと成人期になって発症するタイプなどがあります。
どうして起るの?
アトピー性皮膚炎が起きる要因としては,
- 遺伝的要因
ドライスキン(乾燥肌)体質という皮膚防御機構の低下に,アレルギー体質という刺激要因が重なり発症する。 - 後天的・環境的要因
洗剤・皮膚細菌感染(特にブドウ球菌による感染)・アレルゲン・物理的擦過(過度の垢こすりなど)で皮膚防御機構の低下に,皮膚細菌感染・化粧品・紫外線・ストレス・発汗・汚れなど刺激要因が重なり発症する。
《アレルゲン》
植物系アレルゲン:影響を受けるのは主に5歳以下の子供に多い。
卵白・卵黄・牛乳・小麦などが原因で卵・牛乳などの植物アレルギーは年齢とともに減少する。小麦・魚介類は大人でも原因になることがある。
環境アレルゲン:生後6ヶ月ころからテスト陽性になってくる。主にダニ・ハウスダストで加齢に伴ってカビ・花粉なども原因となる。
アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息は現代日本の三大アレルギーと云われています。アレルゲンはアレルギーを引き起す原因となるもので、確認されたものだけでも200以上あるといわれています。
花粉、ダニの死骸、ホルムアルデヒドなどは代表的なもので、寒暖の差がアレルゲンとなることもあります。
予防するには?
アレルギー性皮膚炎の原因がいろいろ重なり合い、単純にひとつだけでないことが多いので、予防や治療の場合も根気よく続けることが、非常に大事であることは云うまでもありません。 原因となる食物は避けなくてはいけませんが、バランスの取れた食事療法をし、スキンケアをしながら皮膚を鍛える、家ダニが非常に関与することから家の中を清潔にして、ペットも諦めなくてはならない場合もあります。
治療はどうするの?
※住いの環境を整備し、バランスの取れた食事をすること。入浴はできるだけ毎日し、刺激のない石鹸を用いて素手で十分泡だたせて「汚れ」を洗い落すようにする。運動を十分に行い普段から薄着をして肌を強化し自律神経を鍛錬するなどが重要です。
長期間根気よく治療しなくてはなりません。軟膏、クリームや内服薬を長期間、塗布・服用する場合が多いので、医師・薬剤師の服薬指導を守りましょう。