日常健康チェック
主婦湿疹
主婦湿疹とはどんな病気?
主に家事をする主婦に多い湿疹から、この呼び名で呼ばれる。
皮膚の表面には皮脂層があり、外からの刺激を防ぐ役目を果たしています。
さらに、この皮脂層は皮膚に必要な皮脂と水分の蒸発を防ぐ役目をしていると同時に、洗剤(洗濯用、食器用、床ガラス拭き用など)や刺激性の野菜などからひふを守っています。
中年ころから皮脂の分泌が少なくなりますので、長時間水を使う仕事の方や、主婦の皮膚はこれらの刺激物と水に長い時間浸され、その後乾燥させた皮膚は水分と皮脂を失った湿疹状態となり易い。
特に、家事をする主婦の場合、手指から痒みと水疱が始まり乾燥が強まると指紋がなくなり、カサカサ、熱感、さらには皮膚が割れて出血、感染も起こします。
ホルモンの影響も考えられ、月経前に悪化する傾向があります。また、アトピー体質の方にも多い病気です。
予防にはどんな方法があるの?
皮脂を洗い落とす最大の原因は、洗剤を使った長時間の水仕事や刺激物を使った時ですからこのようなことを避けることは言うまでもありません。
さらに、素手で水仕事をしないで皮膚を保護する手袋を使うのも良いでしょう。ただし、ゴム手袋はじか直にするとゴムでかぶれることもあるので、直接皮膚に触れさせないために、下に綿の薄い手袋を使用してください。
皮膚の保温効果、保湿効果を高めるためには、ワセリン等の油脂成分を主剤とした軟膏類を塗って皮膚を保護したり、ハンドクリームの使用をお勧めします。
刺激のある食べ物は出来るだけ避け、冬の寒い時期は肌に直接冷たい風を当てないよう注意しましょう。
入浴は肌を清潔にする意味で差し支えありませんが、出来るだけソフトな石鹸や柔らかなタオルを使って、ゆっくり体を洗いましょう。
痒みやカサカサ等の自・他覚症状が強いときは、専門医を受診しましょう。
どんな治療法がありますか?
やはり生活改善、食事療法が基本となります。
そのうえで、強い症状を抑えるために、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などの内服薬やそれらの軟膏が単独または併用で処方されます。 他に、尿素軟膏、ビタミンA軟膏などが使われます。
副腎皮質ホルモン含有の軟膏剤は症状が激しい場合や難治性の場合に処方されます。
副腎皮質ホルモンに限らず、医師や薬剤師の指導を十分守ってください。